少し前にコペンハーゲンの大型ショッピングセンターで銃撃事件があって嫌な感じだなぁ、と思っていたところに、昨日はマルメのエンポリアというこのあたりの人なら誰でも知っているショッピングセンターで、また発砲事件があった。この事件により男性1人が死亡、女性1人が重傷を負い、病院で手当を受けている。現場で逮捕されたのは15歳の少年で、殺されたのは犯罪組織Satudarah Assassinsの中心的メンバーとみられ、警察はギャング団間の抗争によるものと考えられるとコメントしている。
先日のニュースレターに書いた「子どもを取り込む犯罪組織」というのはこういう形で現れるのかと、言葉もない。
偶然現場に居合わせて、撃たれた男性に救急手当を施した看護師の証言によると、男性が倒れていたのはショッピングセンター内のZaraの店舗の前。近くのIllumsの店舗中にいた彼女は、初め3発、続いて2発の銃声を聞き、同時に店員の素早い対応で開けられた非常用ドアから建物の外に出た。その後看護師であることを警察と話し、救急車が到着するまでの間、脈や呼吸などを確認していたという。男性は胸を撃たれていた。
インタビューに答えていた人の中には2017年のストックホルムの繁華街で起きたテロ事件の時に居合わせた人もいて、ショックの大きさに呆然としていた。逃げ出した人たちの中には女性が撃たれたところをみたという妊婦さんもいて、彼女は倒れそうになっていた、と証言した人もいた。
事件は夕方の17時過ぎに起きて、何百人もの人が避難したと現地の新聞は書いている。昨日はマルメでは大きなフェスティバルが行われていて中心部では大勢の人が集まっていたので、フェスティバルがなければ、中心部からは電車で2駅離れたところにあるエンポリアにはもっと多くの人が集まっていた可能性がある。
夜、義理の母と話したところ、彼女は昨日はマルメの別のショッピングセンターに出かけていたそうで、もういつどこで何が起きてもおかしくないのだな、と思う。私の住む街ルンドで50人もの人による大きな殴り合いがあったことも思い出すが、私はたまたまそこにいなかっただけで、次は居合わせてしまうかもしれない。
つい一昨日、スウェーデンで今年にはいってから銃で殺された人の数は43人と書いたばかりだが、もうすでに更新されてしまったし、この先いったいどこまでエスカレートするのか、皆目見当もつかない。