星の配置か、気圧の変化か？いや、そんなことはないのだろうけど、ここのところ気候変動対応系スタートアップの経営破綻のニュースを立て続けに取り上げているような気がするのだけど、今日のニュースもそんな一つ。
H&Mが大型投資していたRenewcellが倒産した。
スウェーデンにはInfinited Fiber Companyと同様の技術を誇るRenewcell社がある。H&Mを二番目に大きい株主として持つRenewcellは、現在２つめの工場をスウェーデン中部に建設中。
Renewcellはテキスタイル、衣料品をリサイクルする技術を開発し、H＆Mが大株主で、2020年には株式市場にも上場した注目株だった。
去年は「繊維廃棄物をリサイクルし、新しい衣服や新製品に再生するその先駆的なソリューションに対して」北欧評議会環境賞も受賞していたが、最近株価が急落し、昨年末には当時のCEOが解雇され、2024年1月には30人の余剰人員削減を発表していたそう。
Renewcellは昨年11月にこれからの戦略を発表していたが、この日曜日までにそれに必要な資金を調達できなかったことより倒産を申請する手続きに入った。Renewcellは昨年1月〜9月には約2億クローナ（約28億円）の売上もだしていたが、はるかにそれを上回る損益もでていた。
2012年にKTHの研究者による繊維製品のリサイクルの研究に基づき設立されたRenewcellは2018年に生産を開始、2019年からはそこで作られたセルロースならぬ、Circulose繊維の中国への輸出を始めていた。
残念としかいいようがない。
一方で、これから大金が投資されていくのはAIや軍事関連技術なんだろうな。
Renewcellが倒産・巨額投資するも資金調達に失敗（Breakit）
