swelog ニュースで語るスウェーデン

スウェーデンの気になるニュースを毎日伝えるブログです

なんのためにレジ袋税を廃止するのだろう

税制が変わるのは修繕費についてだけではなかった。現行のレジ袋への課税はこの年末から廃止されるかもしれない。電気自動車への補助金の停止もそうだし、どうしてこれまで進めてきたポジティブな政策をいちいち変更しなければいけないのか。

swelog.theletter.jp

swelog.miraioffice.com

スウェーデン民主党は政府と共同で、この年末からレジ袋への課税を廃止するか、大幅に引き下げたいと考えていることをラジオスウェーデンの番組で語った。レジ袋への課税(一枚につき3クローナ・約40円)は3年前に導入され、これによりスーパーマーケットでのレジ袋の価格はそれまでの2倍以上になり、マイバックの持参は隅々まで浸透した。さらに、国税庁によると、この新税により2022年には5億1900万クローナ(約67億円)の税収があった。

このレジ袋税は、2025年までにレジ袋の消費を1人あたり年間40枚まで減少させるべきというEUの指針によりスウェーデンでは2020年に導入された。導入時にも、レジ袋だけ課税して、普通に売られているゴミ袋は課税しないのか、税制として隔たっているなどの批判があったけれど、それならゴミ袋にも課税するなどプラスティックの使用低下をもっと包括的に考える方法を考えればいいと思うし、約100カ国で、レジ袋の使用を減らすためになんらかの制限や料金、税金などを導入している中で、スウェーデンがわざわざこのレジ袋税を廃止するのはなんのためなのか。

レジ袋税は年末に廃止される予定(SVT)

© Hiromi Blomberg 2023