SVTとKantar Publicが、18歳から79歳のスウェーデン人1118人を対象に行なったインタビュー調査では、53%が政治や政府の決定を変えるために法律を破る市民的不服従活動に、とても、もしくはかなり否定的な考えを持っていることがわかった。
市民的不服従をとても、もしくはかなり肯定的にとらえている人は17%で、否定も肯定もしない、またはわからないと回答した人は29%だった。また過激なアクティビズムを支持するか、しないかの意見は、あきらかに政治的志向とリンクしており、右派政党支持者では70%が否定的、左派野党支持者の間では否定的な人は40%になる。
また自分を道路に糊付けしたりして交通を止めてまで湿地帯を回復せよという市民的不服従については81%の人が、とても、もしくはかなり否定的だと回答(与党支持者の94%、野党支持者では70%が否定的)。
同時に「乾燥した湿地を回復させることは重要だと思うか」という質問には、66%がとても、もしくはかなり重要だと答えている。この質問では回答に明確な男女差があり、重要ではないと回答した人は女性では9%なのに対し、男性では25%にもなる。
やはり美術品にペンキをかけたり、交通を止めたりする稼働を理解していもらうのは難しそうだが、広場にみんなで座り込む抗議活動がこれからもっと増えればいいなと思う。
北欧通信 118 Week of Action! と「ママたちの気候正義座り込みデモ」 - swelog ニュースで語るスウェーデン
そして、救急車の運行を妨げるような不服従活動に、諸手を挙げて賛成する人はわずかでも、この先「告げ口法(今、命名しておいた!)」ができたら、この法律に従わない人はたくさんでそうである。
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SVTの別の記事では「湿地帯を回復せよ」の活動を支える世界的なアクティビストネットワークA22について取り上げていた。A22はドイツのLetzte GenerationやイギリスのJust Stop Oilなども参加するネットワークで、「湿地帯を回復せよ」はこのネットワークの活動資金元であるロサンゼルスを拠点とするClimate Emergency Fundから、わずかな額だがバナーや活動用ベストを購入できるくらいの資金を受けてると話す。Climate Emergency Fundには『ドント・ルックアップ』や『マネーショート』の映画監督アダム・マッケイが昨年4000万クローナ(約5億3000万円)を寄付したことも記載されていた。
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昨夜はCineasternaでなぜか黒沢明監督の『天国と地獄』をみてしまったのだが、そんなものみてないで、『ドント・ルック・アップ』を見るべきだったな。
しかし『天国と地獄』で描かれていた正義感にあふれた警部がとった戦略は、おそらく当時は「よくやった」と受け止められていたのかもしれないが、今みると、犯罪者の罪が重くなるように仕掛けたり、新聞記者たちに捜査協力お願いという名の圧力をかけたり、そのあたりがみていて一番怖かったですよ。