swelog ニュースで語るスウェーデン

スウェーデンの気になるニュースを毎日伝えるブログです

認知能力とヨガ

情報を受け取り、記憶し、処理するなどの脳の認知能力は、短時間の運動を行うことで向上することは既に研究で明らかになっているが、ヨンショッピング大学の研究者たちは、老化する脳には、筋トレやランニングなどの有酸素運動とヨガのうち、どの運動が認知能力のためには最適なのかを調査した。

研究者たちは、55歳以上の2万人を超える対象者が参加した300に及ぶ研究結果のメタ分析を行った。このうち30の研究結果は、対象者をヨガをするグループと、筋トレや有酸素運動をするグループに分けて、各グループ、対象期間の前と後で認知機能に有意差があるかを測定していた。

筋肉トレーニングやランニングの方が認知能力に対してはプラスの効果を表すだろうと考えていた研究者たちは、ヨガの方が大きな影響を与えていたことに驚く。研修に参加した医師の一人、ペーテル・プロムストランドは「ヨガが薬だったら、私たち医師は多くの人にヨガを処方するだろう」と話す。ヨガを始めた人は、比較的短期間に自分の注意力や記憶力への影響を感じ、このことからブロムストランド医師は、ヨガは認知症の予防にもなり、認知症の進行を遅らせる可能性があると考えるが妥当だろうという。

彼らが発表した論文ではヨガは「マインド・ボディ・トレーニング」と呼ばれているが、ヨガによる脳への効果は、身体運動と呼吸法の組み合わせからきていると研究者たちは考えている。深い呼吸は私たちの神経系に影響を与え、血圧や心拍数などを落ち着かせる効果がある。マインド・ボディ・トレーニングにはヨガ以外にも太極拳や気功が含まれる。

効果を感じるためには、ヨガは少なくとも週に3回は行う必要があり、また筋トレや他の運動に加えて行うことが望ましいと、しっかり取り組む必要もあるようだけど、私は最近ちょっとヨガにご無沙汰していたので、またちゃんとルーティン化しないと。

55歳以上の脳を活性化させる運動法はどれ(ダーゲンス・ニュヘテル)

© Hiromi Blomberg 2023