今をときめくニューノルディック・キュイジーノの名店、先月はミシュランの星も2つに増やしたストックホルムのレストラン、ガストロロジック(Gastrologik)。
創業者のひとりであるアントン・ビュールがダーゲンス・ニュヘテル掲載の長いインタビューで語ったのは、3年前の母の自殺。
昨日は朝のニュース番組にも出演していた彼が心をつくして話していたのは「いやな感情も重いできごとも話す、聞く。その行為に時間をとろう」ということだった。
忙しい人気のレストランの日常の中、つかの間会った母の様子がおかしかったのに、いや、おかしかったからこそ、娘を授かったことも話さないままで、そして二度と会えなくなってしまった彼の母親。
ミシュランの2つ星をとったという注目の集まるタイミングで、母の自殺について話すことを選んだアントン・ビュールの誠実さが胸を打つ。