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スマホの寿命を伸ばすための新法をEUが超スピートで検討中

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GDPRとか使い捨てプラスティックに関する新法とか、最近ではアルコール飲料への警告表示義務付け検討やさらにはワクチンの共同購入の件に至るまで、EUのちょっとグイグイ押してくる感じについてはこのブログでも何度か書いているが、また近く、EUから新しい決まり事がやってきそうだ。

今回のそれは、スマホやタブレット端末の寿命を伸ばすための新法規だ。

あなたの家にも、まだまだ使えそうなのに使わなくなってしまい、引き出しに眠っているスマホやタブレットはないだろうか? そして使わなくなった主な要因は、おそらく使用しているアプリが、そのデバイスの古いOSでは使えなくなってしまったからだと思う。

EUが目下すごいスピードで法規化を目指していて、早ければ来年の夏にもまとまりそうなこの新法は、アップルやサムスンといったスマホの製造メーカーに古い型のスマホでもOSのアップデートを続けることを強いるものだ。

スウェーデンでは、このアプリが使えなくなってしまうとスマホを持っている意味がないというくらいのキラーアプリである個人認証アプリのBank IDが、AndroidとiOSへの古いバージョンへの対応を継続しないことを最近発表した。古いOSはBank IDが求めるセキュリティ・レベルを満たしていないことが要因だ。

そしてアップルなどのスマホ製造メーカーは、今、平均2年半から3年半でスマホのOSのアップデートをやめており、それがひいては消費者へ新しいモデルの購入を強いることになっている。

今回のBank IDの決定で「あなたのスマホのOSバーションではこのアプリが使えなくなります」とのお知らせを受けた人は約6万人。中にはOSのアップデートができる人もいたが、ほとんどの人はスマホを買い換えることになるだろう。

電気製品が気候危機に与える影響は大きく、その中でもスマートフォンによるものはトップにくる。しかし、いまのところはこのようなOSのアップデートの非継続により、ハード(スマホや携帯の機体)としてはまだまだ使えるものも使えなくなってしまったり、また十分に再利用もされていない状況だという。

正確な数字ではないが、現在スウェーデンの家庭や企業には合わせて2000万台から2500万台程度の使われていない携帯電話やスマホが眠っているという試算もある。

携帯やスマホに使われている部品には再利用可能なもの、またとても貴重なものもあり、スウェーデン政府はこういった携帯デバイスのデポジット制での回収を検討しており、この4月には最初の報告書が取りまとめられる予定だ。

EUで現在議論されている新法規は、製造メーカーは最低5年はOSのアップデートを継続することを求めるという形で進んでいる。

私の日本の母の元には、LINEアプリが使えなくなってしまったので、まだまだまっさらのようなのに使わなくなってしまったiPadが眠っている。これ、EU法規の影響が日本にやってくるまで待っていた方がいいのか、それとも早く回収してもらって再利用してもらったほうがいいのか?

でも、EUの法規が決まってもこのiPadでLINEが使えるようになるわけではないだろうから、やはりトットと再利用にまわすべき?

EU提案・超スピードで決定予定の法規がスマホの寿命を伸ばすかえ(SVT)

気候危機への影響が大きいのに再利用されない携帯電話(SVT)

© Hiromi Blomberg 2021