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ファッション雑誌と持続可能性と広告

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グレタ・トゥーンベリに触発された「飛び恥」意識は、今、スウェーデン人の間で大きな関心を集めているようです。夏至祭前後に久しぶりにあった友人、知人とも夏の旅行をどう計画したかの話で盛り上がりました。

しかし、国連の下部組織Unctadのレポートは、気候温暖化ガスの影響は飛行機によるものよりもファッション産業の影響の方が大きいと指摘。コットン栽培に使用される大量の水、化学薬品や安いトレンド服を大量に使い捨てしていく文化への変革が求められています。

SVTのカルチャー番組が、ファッション雑誌の編集長たちに「持続可能性」をどう扱っているかをインタビューしていました。

女性誌「Plaza」では「持続可能性のあるファッション特集号」を2016年から年に一回発行。インタビューで取り上げるのも、素材や製造の過程で環境に配慮した生産を行っているデザイナーを取り上げるなどの取り組みを行っているそうです。

男性誌「Bon」では、次々に買って捨てるシーズンごとのガードローブを作るのではなく、長期的に人生を通じて愛用できる洋服の購入方法などの記事へシフトしていると話しています。

しかし、今のファッション業界が次々と新しい服を買ってもらうことで成り立っている以上、持続可能性のあるファッション購買に関して、雑誌として満足に取り組めていないとあっさり認めてた雑誌も多かったようです。

日本で髪を切ってもらった時に美容室でいわゆる30代、40代向けの雑誌をいくつかぱらぱらと読みましたが、未だにヨーロッパのラグジュリーブランドと高級化粧品の広告が多いことに驚きました。このデフレにだれがこんな高級品をバンバン買うのか?

「Plaza」の編集長自身、洋服はセカンドハンドかアンティークを購入するようになったと述べていましたが、ファッション雑誌に洋服のブランドが広告をだしてもそれを買わない人ばかりになると、広告主は誰になるのでしょうか?ファッション雑誌だけど、食品や家具の広告ばかり、みたいなことになっていくのかもしれませんね。

日本の新聞は、昔は車や住宅の広告が多かったけど、今新聞を読んでいるのは60歳以上の年配の人ばかりでしょうから、掲載されている広告は、健康食品か昔のドラマのDVDか本などの出版物ですよね。日本のテレビの広告主は今どういうことになってるのかな?スウェーデンみたいにネットカジノの広告ばかりになったりしませんように!

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ファッション雑誌が気候温暖化問題の本格化で変革している

© Hiromi Blomberg 2023