swelog ニュースで語るスウェーデン

スウェーデンの気になるニュースを毎日伝えるブログです

移動のコストが行動を変える

「人々の行動を変えたいのであれば、「価格」を変更するのが一番」。これはヨーテボリ商科大学の環境経済学のトーマス・ステルネール教授の結論だ。 高いガソリン価格水準に車での移動に依存している田舎に暮らす人からは、これ以上ガソリンが高くなると生活…

6年後の公共放送は?

昨日の国会で、現在の公共放送のサービスがほぼ現状のかたちでこの先6年間も続くことが採決された。穏健党の青年支部や、スウェーデン民主党からは公共放送サービスを大幅に縮小するべきだという声がでていたので、まずは安心した。 今回の採決では、地方の…

企業優遇と消費者の節約・電力編

スウェーデンでは気候危機問題に直接影響する石炭を使った電力発電はほとんど行われていないが、電力全体の使用量を削減する目的で、家庭や中小企業の電力への税金は引き上げられている。電気代が高くなるので、最新の技術で電力消費量を低くした冷蔵庫の購…

MAXハンバーガーへの称賛と非難

ハンバーガーチェーンにはめったに行かないし食べないけれど、スウェーデンオリジナルのチェーンであるMAXバーガーのことは結構好きである。 ハンバーガーチェーンが内包している様々な問題を解決しようと頑張っていると理解している。使っている牛肉はもう…

秋はやってきたばかり?

10月21日、月曜日の朝。ルンドの気温は10度と結構マイルド。 南スウェーデンでも秋も深まっているが、毎年スウェーデンの秋も美しいことをすっかり忘れるので(あー、日が短くなってきた! 冬が近いし、いやだ、いやだ! 、と思っているので……)、毎年「あー…

求む・爆発危険物処理技能員

スウェーデン各地で頻発している爆発物による犯罪。 先週の17日にはストックホルムで一晩に3件もの爆破事件があったし、スウェーデン南部ののスタファンストルプという小さな街でも警察の入っている建物の入り口で爆発事故があった(早朝でけが人などはなか…

「炎上には意味がある」−警察官のツイッターアカウント

ストックホルムの中心、ソーデルマムル地区で勤務する警察官のツイッターアカウントが人気だ。ピューディパイや有名な政治家がずらりを並ぶツイッターのフォロワー数順位でも16位につけており、今16万人のフォロワーがいる。 アカウントは現場の警察官、ヴィ…

再生プラスティックの需用の法則

飲みものなどのペットボトル。この容器の材料として使われる再生プラスティックの価格がヨーロッパでは新生プラスティックより高くなった、と製造材料価格分析会社であるS&Pがレポートにまとめている。 背景には再生プラスティックの需用が増えたことと、新…

年金支給年齢繰り上げは当たり前では?

それまではあまりスウェーデンのニュースに興味のなかった私が、これは社会の動きをもう少しちゃんと抑えておいた方がいいのではないかと思った、そもそものキッカケは年金にまつわるニュースだった。 今から7年ほど前、当時の政権を握っていた穏健党のライ…

「SNSは時間の無駄」という調査結果

スウェーデンでは80%の人がSNSを使っており、学生に限るとその率はほぼ100%。しかし、4割の人はSNSはだだの時間の無駄使いだと思っている。 これは毎年行われている「スウェーデン人とインターネット」調査の最新結果だ。調査ではこれまで使用の有無を尋…

よくわからない5Gのニュース

大きなニュースになっていて話されていることの大枠はわかるものの、実際その中身がよくわからないニュースがある。たとえば、この新しい携帯通信網である5Gとそれを世界へ提供している中国企業のHuawei関連の一連のニュースだ。 以前からHuaweiの提供する…

ストックホルム群島で漁ができない理由

今日の話は「くらげ」です。 ストックホルム群島周辺では何百万というくらげが大量発生中で、その美しさに(!)多くのダイバーを集めている。 繁殖期に好条件(?)が重なり、近年あまりみられたことのない光景が海の中で広がっているそうだ。くらげは桟橋…

再生可能だからといって電力消費を増やしていいのか?

スウェーデンの電力使用量はこの先2045年までに60%増え、この増加分をすべて風力発電で賄うとすると新たに風力発電基が14,400、すべて原子力発電なら今のリングハルス1号基と同じ発電力をもつものが11基必要になる計算だという。これはスウェーデンの経団…

北欧、北極圏と気候危機 swelog weekend

地球全体の気温上昇レベルと比べて、スウェーデンでは気候変動の影響が2倍強くなっている。北極圏の海の氷は1979年と比べて41%も減少しており、今週からストックホルムの北方民族博物館では「氷が溶けていく時」という大型企画展示も始まった。 日本の超大…

© Hiromi Blomberg 2023