swelog ニュースで語るスウェーデン

スウェーデンの気になるニュースを毎日伝えるブログです

強制から強制へ。ベール着用をめぐる議論

先週、スウェーデンの行政最高裁判所が出したのは、スタファンストルプとスクループの2つのコミューンが導入しようとしていた、学校でのベール(頭にかぶるスカーフ)着用禁止令に法的根拠がなく、禁止令はこの国においては違法であるという判決だ。判決文…

ノーベル賞受賞者が病気になって、準備されたごちそうはホームレスへ

昨日ヨーテボリで予定されていたノーベル賞受賞者を迎えての講演会とその後の食事会が急遽キャンセルになった。理由は招かれていた3人のうち2人が、10日の授賞式と晩餐会の後に病気になり体調を崩したことと(やっぱり1300人もきちきちに座って、飲んだり…

看護師になりたい学生には給与を払うその一方で……

若者は最初の仕事につくのが難しくなっていると言われているが、学生として勉強しながらも将来の雇用主から既に給与を得ている学生たちもいる。ニュースになっていたのは看護師になるための勉強をしている学生たちで、例えば取材に答えていたライナスさんは…

この秋激減した電力使用量と気候コーチが勧める節電術

電力会社Ellevioの顧客統計によると、10月の一般家庭での電力使用量は過去3年の平均値と比較して21.5%減少した。Ellevioでは約90万世帯を対象に調査を行い、今年の秋が暖かったことから、前年との比較だけでなく過去3年にさかのぼって電力使用量の比較を行…

ルシア祭をめぐる問題

明日の12月13日はキリスト教のルシア祭。暗い闇をろうそくの明かりと透き通った歌声が照らす、私もスウェーデンの年中行事の中でも一番楽しみにしているものだけれど、ルシアをめぐる議論も毎年繰り返される。(こちらは2018年にまとめたもの)。 swelog.mir…

ギャング団と犯罪小説 swelog weekend 88

今週はこちらのレターをお送りしました。 swelog.theletter.jp ****** 昨夜、生中継されていたノーベル賞の晩餐会、私はちらっと見た時にちょうどスヴァンテ・ペーボさんのインタビューをやっていて、あらためて、この人すてきな人だなぁ、と話を聞いている…

感染症やら電力不足やらで、これからは可能なかぎり、家にいたほうがよさそう

コロナやらインフルエンザやらただの風邪やら? 理由はそれぞれ異なるようだけれど、自分や子供の調子が悪くて、家からリモートワークしたり仕事を休んだりする人が目立ってきた。 昨日は久しぶりに公衆衛生庁の記者会見の内容も報道されていて「新型コロナ…

給料はそのままで週に30時間だけ働く

おぉ!待ってました!と興味津々で記事を読んだけど、どうやら私には関係のない話だった 今ヴェルムランド地方の2つの病院などで実験的に行われているのは、救急部署に勤務する看護師のフルタイム勤務を30時間まで減らすこと。今年の3月から始まったこのプ…

北極キツネの絶滅は救えるのか

昨日からカナダのモントリオールで生物の多様性保護を議論する国連の会議COP15が始まっている。SVTの朝のニュースでは、生物種が絶滅の危機に瀕する原因とその対処法、また成功した例を簡潔にまとめて紹介していた。 生物多様性保護を議論 国連の会議「COP15…

過熱するスウェーデンのソーシャルサービスに対するネガティブキャンペーン

「スウェーデンの法律は性別や宗教による差別をするものではなく、またスウェーデンのソーシャルサービスが子どもを誘拐することはありません」と最近のニュース番組で発言していたのは社会サービス担当大臣のカミラ・ヴァルテルソン・グローンヴァル。 なぜ…

隣人と話さなければいけない集合住宅

ヘルシンボリに高齢者と若者が一緒に住むという成功したプロジェクトがあるのは知っていたが、この集合住宅への入居の条件として「隣人と週に2時間以上話すこと」が明記されているのは知らなかった。 「Sällbo」はヘルシンボリ市の社会統合プロジェクトの一…

新たな大規模サイバーアタック

先週、失業保険の申請システムから、信用情報提供企業のシステム、さらに住宅組合の洗濯室の予約システムに至るまで、広範囲なサイバーアタック事件が起こっていた。これは数百社の顧客を持つITシステム提供会社Softronic社がサイバー攻撃を受けたことによる…

この冬は何が違う?(コロナの話) swelog weekend 87

スウェーデンではここ数週間で新型コロナの感染がまた拡大しているが、マスクをしている人もみかけなければ、レストランもクラブもどこもかしこもコロナ前の状態に戻って大盛況。みんなコロナのことなどすっかり忘れたようだが? ということで今週はこちら。…

階級と出産

スウェーデン中央統計庁(SCB)の発表によると、今年にはいってスウェーデン各地で出産数が激減している。今年の1月から9月の新生児の数は、前年同時期と比較して7.7%減少して8万1550人となり、これは2005年以降で最低の数字。スウェーデンでは2010年以降、…

© Hiromi Blomberg 2023