swelog ニュースで語るスウェーデン

スウェーデンの気になるニュースを毎日伝えるブログです

暮らしの輪郭

PFASとザリガニ

つい最近になって、PFAS(ピーファス)という言葉やその問題を知り、へー怖いな、とおもっていたところに、スウェーデン産のザリガニで高濃度のPFASが検出されたというニュースを読んだ。 PFASとは1万種類以上ある有機フッ素化合物の総称です。水や油をはじ…

北欧通信 119 スウェーデンの医療体験記・帯状疱疹の場合

今週のニュースレターでは、ニュースではなくて、私が帯状疱疹になり、スウェーデンの医療機関がどのように対応してくれたか、の話を書いています。よろしければどうぞ♡ 痛いよ! 月曜日のブログにも書いたけど、帯状疱疹になった。なにかおかしいと思っても…

職場からコーヒーが消える時

事態は恐ろしく深刻である。これがこの先、どのような問題を引き起こしていくのか予想がつかない。 財政難に陥ったフィンスポングス・コミューンは、職員へ無償で提供していたコーヒーのサービスを廃止する。同コミューンは、今期4800万クローナ(約6億4000…

肉泥棒

続くインフレで、スーパーの肉売り場から牛肉の盗難が増えたとか、高い肉のコーナーには鍵がかけられて、店員さんに言わないと買えないようになったとか、肉の盗難についていろいろ小耳に挟んでいたけど、私はどうやらこのニュースを勘違いしていた。 『万引…

スウェーデンは今も豊かな国なのか?

ダーゲンス・ニュヘテルの「ファクトでわかるこの問題」シリーズが、世界で一番豊かな国のひとつだと言われていたスウェーデンだが、今は他国と比べてどうなのか?を統計数字から確認する記事を出していた。続いているインフレやクローナ安で、生活の豊かさ…

雇用主が従業員に通勤用電動アシスト自転車を提供

こちらは、夏休み前にみかけたニュースなのだけれど、書き忘れたりしないうちに書いておこう。今朝もエルドアンの新たなお小言とか、大バーゲンセール中のスウェーデン・クローナとか、とりあげようかと思うようなニュースがいくらでもでてくるし。 スウェー…

この夏のいちご予報

今週末の夏至祭に向けて、もう頭の中はいちごのことでいっぱいな人は、今スウェーデンにどれくらいいるだろう(推定2割 ☺︎)。 寒さでやられ、みんなが大好きな国内産のいちごが足りない!なんて大変な年もあったが、今年の夏至祭にはたくさんのスウェーデン…

Z世代でお金がより重要視され、社会への影響力への関心が減る

スウェーデンの15歳〜24歳の16,295人を対象とし(すごい人数だな)昨年の10月から11月にかけて行われたユースバロメーター調査では、若者たちの間で「お金」の重要性が増している一方で、政治などで社会に影響力を与えることは重要視されなくなってきていて…

戦争とチョコレートのボイコット

こちらは去年の冬の期間限定バージョン スウェーデンでチョコレートと言えば、上の写真のMarabou(マラボー)。どこのスーパーでも10種類以上のフレーバーがズラリと並び、定番の味から最近は季節に合わせて期間限定バーションをどんどん送り出し、「マラボ…

北欧通信 111 踊るクラミジアとコンドーム

私のニュースレターを購読してくださっていると、時々送られてきてしまうこんなすごいタイトルのニュースレター(そう言えばこういうタイトルの回もありました)。 swelog.theletter.jp 今回はこちらです。 今週はスウェーデンで一番移動に優れた都市を表彰…

国旗問題

昨日の6月6日はスウェーデンのナショナルデーで、いたるところでこの国の国旗が舞った。 今の国王に続く王朝を、グスタフ・ヴァーサが1523年に確立してから今年は500年ということで、500周年が大きくフィーチャーされていたが、私たちが住んでいるこのスコー…

若い女性は、筋トレでより大きな体つくりを目指す

スウェーデンのジムでは、筋力トレーニングに励む女性が目立ってきている。これまでジムに通う女性の間では、エアロビクスやヨガ系のグループレッスンが人気だったが、マシーンや重量を使って筋肉を鍛える女性が増えている。目指すのは筋肉で大きくなった体…

国を訴えて、王様から表彰される

この度、スウェーデン国王から勇気、思考、行動の伴った若者へ送られるKompassrosen賞で表彰された19歳のアンドレアス・マグナソンは、気候アクティビスト。この賞は国王の財団「Ungt Legarskap(ヤング・リーダーシップ)」から毎年5人の目覚ましい活動を行…

変わる「荒野の道」の除雪作業

積雪量は例年より少ないが、雪が岩のように硬い。今年もステッケンヨックの荒野の道の除雪作業が始まったが、気候変動のせいか雪の質が以前とは異なり、除雪作業員は固い雪に手こずっている。 (ステッケンヨックについては去年のニュースレターでも取り上げ…

南から、ロシアから。やってくる白樺花粉

スギ花粉と聞くとそれだけで目鼻がむず痒くなってくるけど、白樺花粉と聞くとどうだろう? なんだか爽やかそうだけど、白樺花粉アレルギーの人の辛さは、きっとスギ花粉アレルギーに負けない(?)のだと思う。 ようやく寒さが緩み始めたスウェーデンだが、…

北欧通信 106 認知症の親と監視カメラ。ホームヘルパーの人権と職場環境問題

今週はこちら。 監視カメラはほとんどの場合で安心安全な環境の提供に役立っているが、人にはむやみやたらに監視されないという権利もある。今週の北欧通信は、ホームヘルパーの職場である、個人の家で使用される監視カメラをめぐる問題について swelog.thel…

不安な時代の出版傾向

スウェーデンでは、出版されたすべての書籍はスウェーデン王立図書館に集められ、同図書館が毎年、前年の出版統計と傾向を発表している。これによると、2022年にスウェーデンで出版され流通した本は1万7192ありで、そのうち6228の本がフィクションだった。ま…

犬のプラダちゃんは太り過ぎで、ペット痩身コースを利用中

スウェーデンの猫の約半数、そして犬の30〜40%は太り過ぎている。これは昨日今日始まったものではなく、長らく続いている傾向らしいが、マルメのペットクリニックではペット向けの痩身コースを提供しはじめた。 6キロの猫の体重が1キロ増えるということは…

私たちはなぜヘラジカスローテレビにひきつけられるのか

今朝取り上げるニュースとしては、「連続握手時間新記録!25時間!」もいいなと思ったのだけれど、いや、それよりも皆さまにお伝えしないといけないことが。 昨日から、今年のSVTの「ヘラジカスローテレビ」が始まっている。(下記のリンクから全世界で視聴…

食品価格の高騰で高まる家庭栽培への関心

この1年で食品価格が20%も値上がりしたスウェーデンで、家庭で身近な野菜を栽培することへの関心が高まっている。サステイナブルな小規模農業での栽培方法を教える職業訓練校の講師、ロイさんの元にはアドバイスを求める声が絶えない。 ロイさんはベランダ…

寒いけど、春の訪れは30年前と比べて3週間ほど早くなった

こちらでは日は長くなり、太陽は輝き、春めいた気分がみなぎっているものの、空気は冷たくストックホルムなどでは雪の降る日が続いたりと、今年の3月は、各地で記録的な寒さを観測した。しかし、それにも関わらず、南部スコーネ地方では、春の到来は以前と比…

自転車があればクルマ無しでもOK? 進化するスウェーデンの自転車事情 【スウェーデン発 みんなと地球の“ラーゴム”なくらし vol.19】

今月のElleの連載、本日公開されました。今月は自転車の話です! 自転車は環境にも健康にもよいエコな乗り物ナンバーワン。子ども用ワゴン、カーゴといった機能の搭載、自転車専用高速道路の整備も進んでいる。 www.elle.com どうぞよろしくご一読ください♪

インフレで減る家庭での食品ロス

今日はタイトル通り、現在の食品価格の高騰により家庭で捨てられる食品がぐっと減っているようだというニュース。 スウェーデンでは1年間に一人あたり平均15キロのまだ食べられる食品を捨てている。しかし食品が高くなったため、家庭でも賞味期限の表記にこ…

若者のコンドーム利用率が過去最高となった理由

助産婦でウプサラ大学のリプロダクティブ・ヘルスの教授ターニャ・トゥデーンさんは、2018年に成立した「性行為同意法」が、若者のコンドーム利用率に影響を与えた可能性があると考えている。RFSU(スウェーデン性教育協会)が継続して行っている調査による…

子どもたちのスポーツ格差

スウェーデンの全国スポーツ連盟が子どもたちのスポーツ参加状況をまとめ、それをSVTが、地域別の住民の収入や教育レベルなどの社会経済状況データと掛け合わせて比較してみたところ、子どもたちのスポーツ参加状況は親の経済状況で大きな差があることがわか…

教会が50万人分の戦没者用墓地の確保を進める

このブログを始めた当初「ほんまかいな!」と思ったニュースを取り上げよう!、とのざっくりした方針を持っていたことを、今朝は久しぶりに思い出した。 そんな私の「ほんまかいな!」を呼び起こしたニュースとは、スウェーデン教会が今後に備えて、戦没者用…

減った新生児の数

2022年にスウェーデンで生まれた新生児の数が前年比で8.3%も減少し、104.734人となった。これは全国的な傾向で、2005年以来これほどまでに新生児の数が減ったことはなかった。 スウェーデン中央統計庁(SCB)は、背後にある要因を正確にいうことは難しいが…

セムラとインフレ、評価テストとお店の売上

昨日は、復活祭の断食の前にたっぷり食べておくという昔の習慣のなごりであるセムラを食べるフェッティスダーゲンと呼ばれる日だった。最近は店頭に並んでいる期間がずいぶん長くなったとはいえ、本来セムラはこの日、この期間だけのお菓子である。 カルダモ…

セカンドハンドショップ絶好調の要因

スウェーデンのErikshäjlpenや赤十字やMyrornaといった大手セカンドハンドショップの売上が伸びている。 この傾向は全国的で、ストックホルムなどの大都市でも、ウプサラやルンドといった学生の多い中都市でも、さらにはもっと小さい地方の小都市でも同じ。…

スウェーデンにサイバーアタックを仕掛ける真の敵は誰か?

この週末、スウェーデン南部にはOtto(オットー)という名の嵐が来て、マルメのカルバアドヒュースの建物を破壊していったが、その他にも、日曜日にはスウェーデンの行政や大手企業のウェブサイトへの広範囲に渡るハッカー攻撃があった。 問題が発生したのは…

© Hiromi Blomberg 2023