swelog ニュースで語るスウェーデン

スウェーデンの気になるニュースを毎日伝えるブログです

暮らしの輪郭

今年の小包

パンデミックで小包や宅配便はスウェーデンでも増え続ける一方。国営のPostnordでは2021年は毎日73万5千個の小包を扱っている計算だが、これがクリスマス直前には82万個/日に膨れ上がると予想されている。 小包の取り扱いはここ数年、毎年40%〜50%の勢いで…

有機栽培認証クリスマスツリー詐欺

先日公開されたエル・アクティブでの連載の「サステイナブル・クリスマス」でも書いた「オーガニック認証のクリスマスツリー」。大手クリスマスツリー供給会社でこの有機栽培されたはずのトウヒ(Gran)の有機栽培認証詐欺が疑われている。 事件をスクープし…

円熟インフルエンサー

スウェーデンのかっこいい高齢のインフルエンサー「オジフルエンサー」をこのブログで取り上げてからはや2年半。 swelog.miraioffice.com 元々使われていた言葉は「Oldfluencer」でジェンダーニュートラルだったのに、紹介されていたのが男性だったので、私…

ブラックフライデーでは買い物しない傾向強まる

ブラックフライデーでの買い物に否定的な人が増えている。決済会社のNetsが毎年行っているブラックフライデーでの消費意向調査によると、ブラックフライデーで買い物することに否定的な人は33%、去年の28%から増えた。 ブラックフライデー中、オンラインで…

今年の冬は、ずっと寒いしコロナも深刻(らしい)

SVTの気象予報士の解説によると、今年の冬の寒さは例年通りへ厳しさへと戻り、また寒さが長く続くと予想されるそうだ。スウェーデン南部でも近年の驚くほどマイルドな冬ではなくて、平年通りの寒さへと戻る。北部では広範囲で寒波が襲来し、平年よりも気温が…

サフランとアフガニスタン

久しぶりにアフガニスタンの話題をニュースで見かけたら、それはサフランの話だった。クロッカスの花から採れるサフランの世界の供給量の約90%はイランで栽培されたものだが、アフガニスタンでもここ20年ほどでサフランの収穫量は60キロから20トンに増えた…

男のmetoo・アイスホッケー界の闇

swelog weekend nr 33 〈今週のトピック〉 男のmetoo・アイスホッケー界の闇〈今週のブログ記事〉 クリスマスにむけてコロナはどうなる〈今週のスウェ推し〉 古い車体にモダンな内装・新X2000 swelog.theletter.jp 今週は、マッチョな文化で虐待や暴行が横行…

WWFがスウェーデン産の鶏肉を勧めない理由

スウェーデンのWWF(世界自然保護基金)の最新の消費者向け「肉についてのガイド」では、スウェーデン産の鶏肉が気候危機への対応や動物愛護の観点から「食べることを避けるべき」と赤信号の判定を受けた。 スウェーデンの鶏肉業界団体(Svensk Fågel)はス…

ヴィンテージ・イケアの家具が195万円で落札

1959年にイケアが作った非常にユニークな椅子(Cavelli)がヴィンテージショップのオークションにかけられ、15万1000クローナ(約195万円)で落札された。こったデザインのこの椅子は、イケアがデザイン部門に当時の花形デザイナーを呼び入れて作られたもの…

ストックホルムの電動キックボード新規制

もう電動キックボードの季節も終わったし(?)、誰も気にしてないかもしれないけど、ストックホルムでは来年から、営業許可は現在の8社から3社に限定され、それに伴い台数も23,000台から12,000台へと半減することがほぼ決定した。これはストックホルムの交…

滑走路糊付け事件とパンベンチ事件

日曜日にスウェーデンの7つの空港でExtinction Rebellion Swedenによるゲリラ的な抗議活動が展開され、ストックホルムのアーランダ空港などで飛行機の運行が遅れ、16人が逮捕されるという事件があった。 気候危機に対するラディカルな抗議活動を続けるExtinc…

年中「夏時間」は危険と学者が警告

日本からこのブログを読んでいただいてる方にはなんの関係もないけど、毎年しつこく取り上げている、夏時間と冬時間のこの話題。 夏と冬で時間が異なるのは健康によくないなどの理由で、この、年に二回ある標準時間の変更をEUでは廃止することが決まり、さら…

育児休暇はシリコンバレーに根付くのか?

GoogleやFacebookといったシリコンバレーのテック企業は、有給育児休暇を社員に提供することで優秀な人材を確保しようとしているが、その実社員は社内の競争から取り残されるのを恐れてか、育児休暇は思ったほど取得されてはいない。 そんな取材記事がダーゲ…

パンデミックで売れるインテリア雑誌

この夏、久しぶりにインテリア雑誌を買ったことをニュースレターに書いたけど、今スウェーデンではインテリア雑誌が好調だ。 swelog.theletter.jp 新聞や雑誌の紙とデジタルの発行部数や購読読者数を調査しているOrvestoの最新の報告書によれば、対象となっ…

万引き恩赦で100人の告白

万引したことを告白し、謝り、盗んだもののお金を払ったら、その罪を許そう。 あるスーパーマーケットがこのような「万引き恩赦」を実施した所、100人以上の若者が名乗り出て、自分たちの罪を告白した。 このスーパーではエネルギードリンクから、菓子パンや…

危険でも、混乱しても、大金がかかっても、やらねばならぬユダヤ人差別と戦う国際会議

今日、10月13日は「ホロコーストの記憶と反ユダヤ主義への闘いのためのマルメ国際フォーラム」が開催される日だ。 スウェーデンのステファン・ロベーン首相が主催し、スウェーデン政府が約50カ国から国家元首や研究者を招いて開催されるこのフォーラムへは、…

スウェーデンのmetooでは何が違っていたのか?

ニューヨーク・タイムズ氏がハーヴェイ・ワインスタインに関する暴露記事を発表して、Metooが燃え上がってからすでに4年。 Metooは世界中で広がったが、スウェーデンのMetooは、業界全体で協力しあって証言をするなど、より大きく組織的な運動となった点で…

地産地消チャレンジ

9月の一ヶ月間、半径250キロ以内で採れたものしか食べない「地産地消チャレンジ」に挑戦しているカップルをニュースが取り上げていた。 スモーランド地方に住むヨンナさんとダニエルさんの二人は、この試みの環境への影響や、日常生活の中での実行可能性、ま…

社会の危機と図書館

文化、コミュニケーション、クリエイティブの領域で働く人たちのための労働組合DIKは、スウェーデンの図書館で働く人たちの労働環境に関する報告書を作成している。 2年前にだされた前回と比較すると、この度の報告書ではパンデミックの影響が強く現れてい…

67歳、69日間の1320キロ単独縦断トレッキング

スウェーデン中部、ダーラナ地方のGrövlesjönから、フェーレン(Fjällen)と呼ばれる北部山岳地方を縦断し、最北の地Treriksröset(スウェーデン、ノルウェー、フィンランドの国境の交わる地点)までの1310キロを67日間でトレッキングしたテーア・ペーション…

”Hikikomori”

スウェーデンには推定17万人もの、いわゆるHikikomoriがいると伝える記事を読んだ。引きこもりは、日本人ならだれでも知っている言葉だが、スウェーデンのニュースでも使われているのをみたのは初めて。SVTのニュースではHikikomoriは社会的不安を抱える若者…

太っていく4才児たち

ストックホルムの南に位置するセーデルマンランド地方での統計調査では、肥満傾向にある4才児の割合が増え続けており、またパンデミックでこの流れが強化されている。 この地方では2018年には4才児の14%、2019年には15%が体重過多、また肥満であったが、…

シュールストレミング危機

以前より「解禁日」感が薄れてきたとはいえ、昨日はシュールストレミングの解禁日だった。こちらの映像では解禁日を楽しみにして、70年の長きに渡り、毎年シュールストレミングを食べ続けてきたボーさんが、正しいシュールストレミングの食べ方を教えてくれ…

遠くの有機栽培より地元の野菜

今、スウェーデンのニュースはアフガニスタンのニュースに埋め尽くされていて、情勢が気になりますが、ここでは今日もスウェーデンのニュースを……。カブールからは、今もSVTとタブロイド紙のエキスプレッセンの記者が現地から報道を続けています。 ーーーー…

増える高齢者の借金

65歳以上の高齢者が抱える借金が増えている。2017年末には180億クローナ(約2300億円)だった65歳以上の人の債務はこの4年で20億クローナ増え、昨年末には200億クローナ(約2580億円)を超えた。 これは近年、いわゆる団塊の世代の人たちがどんどん定年退職…

自分で作る棺桶

プラスティックの棺桶に入りたくないと、自分で自分用の木の棺桶を作ったのは大工として働いてきた88歳のグンナー・ヨンソンさん。 近くの森から切り出された木材を材料として、子どもの頃から多くの家具を作ってきたグンナーさんは、コロナ禍でも木のテーブ…

リモート裁判

パンデミックの特別な間だけだと考えられていた、地方裁判所での審理に警察官や証人、また容疑者がビデオや電話で参加するというやり方はコロナ禍が去っても続きそうだ、とFalu地方裁判所からSVTがレポートしている。 現行法では、裁判所員と審理を行う裁判…

森の黄金、クラウドベリーの暗雲立ち込める未来

今、心配されているのは、気候温暖化などにより受粉の手助けをするマルハナバチ(Humlor)の数や活動が減り、質の良いクラウドベリーが減っていく可能性。クラウドベリーがなくなってしまうことはないが、大きくみずみずしい実をつけることが難しくなるだと…

住宅街を守る警備員

パリでフランス語を勉強していた時のクラスメートにメキシコ人のマリアがいて、彼女は政府高官の娘だった。そのマリアが「私たちは柵のなかの住宅地で暮らしている」と話していたことを強烈に覚えている。治安が悪いので、彼女の家族が住む住宅地はぐるりと…

アイスクリーム回収騒ぎとE番号

7月の半ばからSia社やHamglass社のアイスクリーム、またSkånemejerietのクリームチーズやOrkla社のマーマレードなどが、使用が認可されていない物質を含んでいるとして市場からの回収を呼びかけている。 これらの食品には、EUでは使用が認可されておらず、発…

© Hiromi Blomberg 2023