swelog ニュースで語るスウェーデン

スウェーデンの気になるニュースを毎日伝えるブログです

メディア・報道

スウェーデンでもフェイスブック広告ボイコット

スウェーデンでも、国有鉄道企業のSJ、またオーツ麦ミルク製造販売のOatlyといった企業がフェイスブックへの広告を一時停止する流れが顕著になってきた。 増悪や暴力をあおる投稿を放置し、人種差別、ヘイトスピーチ、フェイクニュースの温床となりながら対…

ニュースメディアを守る、そしてニュースメディアが守るもの

コロナの影響でニュースの需要は高まっているのに、ニュースメディアの経営はこれまで以上に厳しいものになっている。観光や旅行、さらには文化イベントなど、これまで新聞社の経営を支えてきた広告がまったく入らなくなっているからだ。 文化担当大臣のアマ…

無症状の感染者からも感染するのか問題を、新聞で読む

昨日取り上げたニュース(国民の半数が感染する日)のように、既に驚くべきほどの多くの人が感染しているのなら、無症状・無自覚の感染者からも感染するのかどうかが気になる。 感染したり、させてしまったりしないために私たちは何をどう注意しなければいけな…

スウェーデンはアホちゃうか?

新型コロナウイルスへの対処が他国とはかなり異なるスウェーデンを、世界や近隣諸国のメディアがどう報道しているのかを、SVTがまとめていたので紹介します。 このブログはスウェーデンでは「ほんまかいな?」と耳を疑うことが時々起こるので、それを伝えた…

コロナウイルス実況質問箱

つい先程始まったクロスカントリースキー大会ヴァーサロペット。雪の少なさが心配されていたのに、まさかの大会当日の降雪。 今年はトップ選手の戦いの中継と同時に、SVTのストリーミングサービスでは二人のレポーターが一般参加の人たちと一緒に滑る様子が…

今年もやります! スローテレビ

今年もあのエキサイティングな(!)スローテレビが帰ってくる! スウェーデン公共テレビSVTとしては昨年初めての取り組みで、ヘラジカの春の移動の様子を450時間にわたり生中継で放映したスローテレビ。 昨年の大成功を受けて、今年も4月15日から5月3日まで…

公共放送は一日35回の脅威にさらされる

スウェーデンの公共放送SVTは、サイバーアタックから地方局への物理的な攻撃まで、さまざまな形の脅威に平均で一日35回もさらされている。昨日、SVTのCEOハンナ・シェルネが明らかにした。 さらに、昨年は2度の重大なサイバーハッキングの試みが報告されて…

ロブスターのニュース

どういったきっかけでこのメディアを発見したのか覚えていないのだけれど、去年の夏の終わりくらいから『Lobsterr Letter』というニュースレターを購読している。 毎週北欧時間の月曜日の朝起きると、メールの受信ホルダーに届いているこのニュースレターが…

6年後の公共放送は?

昨日の国会で、現在の公共放送のサービスがほぼ現状のかたちでこの先6年間も続くことが採決された。穏健党の青年支部や、スウェーデン民主党からは公共放送サービスを大幅に縮小するべきだという声がでていたので、まずは安心した。 今回の採決では、地方の…

意見の異なる見知らぬ他人と「対面で」話す

スウェーデンの公共放送SVTの新しい取り組みがおもしろい。まだテレビ番組になるかどうかも決まってないが、始まったプロジェクトはこうだ。 今スウェーデンを二分する社会トピックに関して自分とは意見の異なる人と「対面で」話してみよう、というのがその…

ファッション雑誌と持続可能性と広告

グレタ・トゥーンベリに触発された「飛び恥」意識は、今、スウェーデン人の間で大きな関心を集めているようです。夏至祭前後に久しぶりにあった友人、知人とも夏の旅行をどう計画したかの話で盛り上がりました。 しかし、国連の下部組織Unctadのレポートは、…

スラタンへのインタビューで公共放送が払う罰金

スポーツニュースで、スラタン・イブラヒモビッチの利益に加担するような放送を行ったとして、スウェーデンの国営放送SVTが2万5000クローナ(約30万円)の罰金を払うことになった。 去年、番組では、スラタンがストックホルムに新しくオープンしたパデルセン…

インフルエンサーの倫理とお金と国税庁

2007年からブログを続け、今、スウェーデンで一番影響力をもつインフルエンサーの一人、アレクサンドラ・”キッシー”・ニルソン。 彼女の悩みは、インフルエンサーとしてどれくらい企業のマーケティング活動に関わっていいのか、その境目が曖昧なこと。消費者…

街からフリーペーパーがなくなる時

長い間スウェーデンのストックホルム、ヨーテボリやマルメといった都市区で、フリーペーパーのMetro(メトロ)は街の風景の一部だった。通勤の際には誰でも手に取る存在だった頃もはるか彼方。広告費がスマホ、デジタルへと移っていったことによる収入減の痛…

ダーゲンス・ニュヘテルとペーテル・ヴォロダルスキ swelog weekend

スウェーデンを代表する新聞ダーゲンス・ニュヘテルで、ペーテル・ヴォロダルスキが政治部責任者になったのは彼が30歳の時。その4年後の2013年、彼はわずか34歳で新聞の主筆・編集長となった。 編集長職とは別に、ダーゲンス・ニュヘテルで毎週日曜日に論説…

マイケル・ジャクソンとドキュメンタリー放送責任者

スウェーデン公共放送SVTは、今夜と木曜日の2日(下記に訂正)に渡ってマイケル・ジャクソンの性的虐待疑惑を扱ったドキュメンタリー『リービング・ネバーランド』を放映する。 ドキュメンタリーはSVTのストーミングサイトSVT Playでも日曜日から視聴可能と…

新聞、デジタル課金の次の難局は読み放題 swelog weekend

2018年3月にニューヨーク・タイムズとの提携を発表したスウェーデン最大の読者数を誇る日刊紙ダーゲンス・ニュヘテルも、痛みを伴いながら確実にデジタル化への移行を進めている。 2018年の決算では前年比で4200万クローナ (約5 億円) の利益が減ったが、そ…

デジタル出版と新聞の税率

スウェーデンの消費税はざっくりいうと通常25%、食料品は12%、本や新聞は6%である。 普段の生活では常に内税の価格表示なので、特に税率を意識することはない。だが、本や新聞などのデジタル版の税率は6%ではなく、長い間25%といういびつな形だった。 …

オンラインカジノが支えるスウェーデンのメディア swelog weekend

オンラインカジノの広告ばかり TVをみていると、すべてのスウェーデン人がギャンブル中毒ではないかと疑ってしまうほど、大量に流されるオンラインカジノの広告。街中の広告にもギャンブル関係のものは多い。調査会社のカンター・シーフォが取りまとめた数字…

新聞を聴く時代

新聞記事のオーディオブック これは新聞社がつくるニュースポッドキャスト番組ではない。例えていうと、新聞記事のオーディオブック。 スウェーデン最大の新聞ダーゲンス・ニュヘテル (DN・Dagens Nyheter) が、デジタル版購読者に追加料金なしで始めたのは…

新聞社の経営とコングロマリット

新聞社はどこで経費を削るのか? スウェーデン中部の地方紙28紙所有するミットメディアが経営不振に陥り、身売り先を探している話が明るみに出たのはクリスマス前。 操業資金が厳しいミットメディアは文化面の編集部を中央に集約することなどで経費を抑えよ…

テレビと風刺はこう使う・臓器提供推進のために

臓器提供希望者殺到でサイトがクラッシュ 金曜日夜9時からの人気風刺ユーモア番組を観ていた人が、番組司会者の誘導で社会庁の臓器提供の登録ページへ殺到し、サイトがクラッシュ。何がおこったか? テレビの風刺番組『スウェーデンのニュース(Svenska Nyhe…

デプラットフォーミングで職を失う

インフルエンサーが排除を呼びかける ツイッター、FacebookといったSNSプラットフォーム上で数十万のフォロワーがいる影響力のあるインフルエンサーが、自分が問題だと思った発言をする人物を排除せよと訴えかけるデプラットフォーミング(Deplatformning)…

公共放送が伝える当たり前のこと

Netflixのドラマを推奨する公共放送 スウェーデンの公共テレビ放送のSVTが「新年の注目エンターテイメント!」として映画やTV番組を紹介する時には、普通にNetflixや民放TV4のおもしろそうなドラマも取り上げる。 公平な立場で国民に有益な情報を伝えるとい…

放送事故の普通と危機

放送事故は普通に起こる 電車は遅れ、テレビでは放送事故があり、銀行ATMは使えない。 日本では止まることなどを想定していないで使っていた生活に身近なサービスは、スウェーデンに来てみると、結構普通に障害が起こることがわかった。 不慮の事態はもちろ…

エリート卓球界の闇とメディア

性的嫌がらせで選手生活を終えることを決意 オリンピックレベルでの活躍が期待されていた、スウェーデン女子卓球界の若いエース、エレン・ホルムステンがナショナル・チームの指導者から度重なる性的嫌がらせや性差別を受けていたことを理由として選手活動を…

お正月中のニュース

ニュースメディアもお休み中 スウェーデンでは年明け、祝日なのは基本的に1日のみだが今年は明日の4日の金曜日まで3日間休みをとって7日の月曜日から仕事始めとする人も比較的多いようだ。 テレビや新聞のニュースも、災害や事故などの緊急性の高いもの以…

受信料から公共放送税へ

国会でラジオ・テレビの受信料の廃止、同時に公共放送税の導入が決定されて一週間。各家庭にこれまで受信料の徴収を担当していたラジオシェンストからこの度の変更のお知らせが届き始めた。 テレビのある各家庭別に、年に一律2400クローナ(約3万円)支払っ…

フェイクニュースの見分け方を子供に教える

教育機関監査機関 (Skolinspektionen) が日本の中学校に相当する30の学校をランダムに調査を行い、多くの学校でネット上の情報の扱い方の教育が満足にできていないと指摘している。 ほとんどの学校では、サーチエンジンがどういう仕組みで情報を検索しユーザ…

「家庭婦人」の甘い蜜

ダーゲンス・ニュヘテルにこの週末掲載された「家庭婦人の甘い蜜」とでも訳せるタイトルの記事が論争を巻き起こしている。 www.dn.se 特に若い女性の間で、伝統的な女性の役割(家事をし、料理を作り、メイクに熱心で、”女性っぽい”話題を好む)に憧れる人が…

© Hiromi Blomberg 2023